ユーザーの声:株式会社IHIエスキューブ

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株式会社IHIエスキューブ 取締役 加藤雅典氏(写真左)、総務部 課長 大山美加子氏(中央)、同部 佐々木優氏(右)に「詳解 仕事の進め方」の導入経緯や展開方法、社員の反応などについて伺いました。


〔株式会社IHIエスキューブについて〕
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1997年に創立された総合ICTサービス会社。IHIグループの「ものづくりのノウハウ」を活かし、航空宇宙・船舶・物流・エネルギー等多様な分野において、業務・生産プロセスのICT化や最新技術の実用化に取り組んでいる。従業員数507名(2015年4月現在)。


「詳解 仕事の進め方」を全管理職の共通認識としたい

ー 「詳解 仕事の進め方」の導入経緯について教えてください。

(加藤氏)IHIエスキューブでは、数年前からHRM体系(人材配置・育成/業務付与・遂行/評価・処遇)の改革に取り組んできました。取り組み範囲は評価制度の改定やジョブローテーションなど多岐に渡るのですが、その中のキーワードに1つに「PDCAの浸透」がありました。

当社では定期的に経営品質賞等の第三者のアセスメントを通して経営課題の明確化や改善に努めてきましたが、特に指摘されていたのが「PDCAサイクルを回す」という観点を組織的により強化しなくてはならないということでした。

変化の激しいICT業界では、環境変化に適応した事業目標や職務分担、各個人の仕事のやり方の変化が求められます。その際に肝要なのがコミュニケーションです。組織としてPDCAを回していく際には、その実践展開責任は管理職にあると考えています。各局面で部下と適切なコミュニケーションを図り、仕事のやり方をバージョンアップさせていかなければいけません。

ほとんどの管理職はPDCAという言葉は知っていても、その理解や指導についての技術はバラバラでした。そこで、PDCAについての共通認識を作り、コミュニケーションを活性化していくためのツールを求めていました。

ー 「PDCAについての共通認識を作り、コミュニケーションを活性化していくためのツール」として、「詳解 仕事の進め方」を採用された理由を教えていただけますか。

IHIグループの階層別教育に使われていることを知り、冊子を取り寄せました。一読し、これはいいなと思いました。掛け声だけになりがちなPDCAについて、ここまで具体的な実践方法が解説してある書籍はなかなかありません。
加えて、目標管理や職務評価で使われている基本的な手法も盛り込まれており、当社のHRM体系に関連づける際にも、言葉や考え方がしっくり当てはまることも魅力的でした。

導入にあたり、ただ読ませるだけでなく「詳解 仕事の進め方」を使った研修を立ち上げ、「ゴールイメージ」や「マイセオリー」等の考え方を使って互いの経験を分析したり、意見交換をし合う場を作りたいと考えました。

IHIグループ研修は若手〜中堅社員向けに展開されていますが、当社では対象者を以下の管理職に設定しました。先述の通り、実践展開責任を持つ管理職にまず考え方を伝えたいという意図です。
副事業部長と本社部門の部長を対象にトライアル研修を行い、研修の狙いについて理解を得た上で、全管理職への展開を決断しました。

<チーム長クラス>
10名程度の部下を持つ、課長クラスのマネージャー。30代後半〜40代が多い。

<グループ長クラス>
50名程度の部下を持つ、部長クラスのマネージャー。40代後半〜50代が多い。

グループ長の上は経営幹部ですから、全ての管理職が受講対象者となります。上記のメンバーを8回に分け、月に1〜2回程度のペースで約半年間かけて研修を実施しました。
研修は1日間で、事前に「詳解 仕事の進め方」を読了した上でグループ討議をメインとする形式にしました。研修の設計と進行はオフィスロークワットの田村さんにお願いしました。

「詳解 仕事の進め方」は読んでもらえるのか?

ー (ロークワット 田村)最初に研修のご依頼を頂いた時、正直申し上げて心配でした。「詳解 仕事の進め方」はもともと若手のビジネスパーソンをメインの読者に想定して書いたものです。はたして部課長クラスの方々のお役に立てるのかと。そもそも読んでもらえるのかと・・・

(加藤氏)そうですか? でも、杞憂でしたよね(笑)

ー(田村)はい。研修開始時に恐る恐る覗いてみたら、しっかり読み込んでいらっしゃって。付箋もたくさん貼られていて嬉しくなりました。ほとんどの研修参加者が同様で、正直驚きました。

「詳解 仕事の進め方」の内容なら大丈夫だと思っていました。あるグループ長は、研修後の懇親会でわざわざこちらに近づいてきて、こんなふうに言ってくれましたよ。

「いつも通勤電車の中では新聞を読むと決めているのに、この本はどうしても早く続きを読みたくて、何日か新聞が後回しになりました。会社から配られた本でそうなったのはこれが初めてです。これはいい。部下にも早く展開してほしい」

ー 研修時間を1日間とした理由を教えてください。

(大山氏)福島県から広島県まで11事業所からの参加となりますので、移動時間を考慮しての時間設定となりました。分量のある「詳解 仕事の進め方」の内容を1日間でまとめられるか心配していたのですが、うまくポイントを絞って設計していただきました。

チーム長クラスでは、PDCAについて具体的にどう部下に伝えるか、介入するかを悩んでいる人が多かったようです。具体的な指導の観点を理解するという意味で有益だったと思います。

グループ長クラスでは、経験を重ねているだけあって「ゴールイメージ」や「マイセオリー」に関するアウトプットはハイレベルなものばかりでした。その一方で「もっと噛み砕いて表現しないと部下は理解できない、伝承されない」というケースが多く見られ、良い気づきが得られたのではないでしょうか。

(佐々木氏)受講者には研修後に自由記述で感想を書いてもらいました。実際のコメントのうちいくつかをご紹介します。


<チーム長クラス 感想>

・過去の実体験などのフィードバックから構成されていて、自分自身思い当たるキーワードが記載されており実践的なテキストだと感じた。今後も有効活用できそう。

・営業、開発、運用等それぞれ異なる業務ではあるが,抱えている問題は共通する部分があり、3点セットやマイセオリーの形式での対処方法等の共有が役立った。

・討議で出てきたマイセオリーはどれも共感できるものであった。一人では到底思いつくことができなかったものが多く、参考になった。

<グループ長クラス 感想>

・PDCAを実践できる組織づくりを目指してきたが、もう少しわかりやすい説明や指導をすべきだったと反省した。この本のような表現を使って説明することを心がけたい。

・ゴールイメージの捉え方ひとつ取っても、グループ長の間でも認識に差異を感じた。これが部下の間となるとさらに難しくなるのを再認識した。

・はじめはPDCAなんて今更と思っていたが、いざ取り組むとゴールイメージ設定等の討議時間が少なく感じた。もう少し詳しく分析や意見交換を行いたかった。


ー 最後に、今後の展開について教えてください。

(加藤氏)現在、社長と一緒に職場訪問と称して各事業所を回ってインタビューをしているのですが、この研修についての話が何度か出てきました。部下にも受けさせたいという意見はもちろん、ゴールイメージやマイセオリー等の枠組みを使って現場のリアルな情報を、お互いの役に立つ形で共有できたということが好評でした。

研修の場を設けることで、「PDCAの実践度合いを深める」ことと「有益な経験情報の交換」という2つのメリットがあるということがわかりました。部門を超えた情報共有の場というのは、当人たちだけで実行するのはなかなか難しいものです。当初は管理職だけのつもりでしたが、これから1年間で一般職全員にも同様の研修を拡げていくことを考えています。

ー お忙しい中、ありがとうございました。


株式会社IHIエスキューブのホームページ
取材日時:2015年8月(文中の組織・数値等は全て取材時時点のものです)


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