ゴールイメージとは何か

ゴールイメージとは、
いつ、何が、どのような状態になっていれば、この仕事はOKなのか?
を表現したものです。
実現するための手段や具体的にやる作業と、ゴールイメージを混同しないように気をつけてください。

たとえば「会議の配布資料の準備」という仕事が与えられたとします。「印刷用データを入手する」「参加人数を確認する」「コピーをとってホチキスで止める」というのは手段です。「○時までに、会議の参加者全員に、議事進行に必要な資料を配布できる状態にする」というのがゴールイメージです。

私たちの多くは、PDCAのPlanで「何をやるか」を決め、Doで実行に移し、Checkでやったことの良し悪しを評価することで仕事のサイクルを回していると考えがちです。しかしこれでは「いつ、何が、どのような状態になっていれば良いといえるのか」という観点が抜け落ちていて、良し悪しを正しく評価することができません。

Planではまず「どのような状態になっていれば良いのか」という 「ゴールイメージ」の設定をしなくてはなりません。そしてCheckの段階 で、Planで作成した「ゴールイメージ」が実現できたかどうかを確認するのです。

ゴールイメージは、あなたが一人で勝手に決めていいものではありません。
基本的に、ゴールイメージは上司やお客様などの発注者の頭の中にあるものです。あなたは発注者からの情報をもとにしてゴールイメージをつくり、それが正しいか、ズレや誤解がないかを発注者と確認し、すり合わせる必要があります

複数人、複数の部署、複数の会社が関わりながら仕事をする時には、発注者だけでなく関係者全員が同じゴールイメージを共有しなくてはいけません。各々がバラバラなゴールイメージを持ったまま仕事を進めてしまうと、協力関係はあっさりと崩れてしまいます。

ゴールイメージをすり合わせないまま仕事を進めることは、発注者とのトラブルや、仕事のやり直しの原因となります。ゴールイメージのズレは、仕事の終盤になってから明らかになる事が多いものです。ですから、やり直しをしようと思っても時間が足りなかったり、余計な追加作業によって関係者に迷惑をかけたり、利益を圧迫してしまいます。

また、ゴールイメージがすり合っていないと、仕事を終えた後でその仕事の良し悪しを評価することができません。良し悪しが評価できないということは「その仕事から何も学べない」ということも意味します。ピンが何本倒れたかわからないままボウリングを続けるようなものです。何本倒れたかわからない投球を何回続けても、正しい投球フォームは永遠に見つかりませんし、やりがいも感じられません。

「ゴールイメージ」を意識せずに仕事をしてきた人は、「ゴールイメージ」と「手段や手順」を混同しがちです。決めた手段を、手順通り行う。いわゆる「To-Doリスト」をこなせばいいと考えがちです。
混同を防ぐためには「○○することによって~」という言葉を使って検証するのが効果的です。「○○することによって~」という言葉を後に付け足せるということは、それが手順や手段であることを示しています。たとえば、


・品質検査を3回行う(3日後までに)
→品質検査を3回行うことによって、3日後に商品を出荷可能な状態にする


この場合「品質検査を3回行う」は、ゴールイメージではなくて手段です。
「商品を出荷可能な状態にする」がゴールイメージです。

PDCAのPlanの段階でゴールイメージを明確にしておかないと、その後のDo、Check、Actionが全てうまく続かなくなってしまいます。ゴールイメージの明確化は、仕事の定義そのものです。どのような仕事であってもゴールイメージのすり合わせを忘れないようにしてください。

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